医院ブログ 月: 2019年3月

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食べることと姿勢は関係している?

2019年03月6日

昨今、問題となっている口腔機能発達不全症は、発症の原因が一人一人で大きく異なるため、何から改善すれば良いのか迷っている方も少なくないかと思います。例えば、乳児型嚥下が残存しているケースでは、専門的な訓練によって成人型の嚥下へと移行させることで、口腔機能の発達を正常に戻すことも可能です。その他、「食べている時の姿勢」というのも、口腔機能発達不全症に深く関わっていることもあります。ここではそんな「食べることと姿勢」の関係性について詳しく解説します。

 

 

姿勢が悪いと飲み込みにくい?

 

日本人は、猫背に悩まされている人が多いです。日常的にスマホをいじったり、漫画やテレビを見ていたりする時も、気付けば猫背になっている人は、食事の際にも注意が必要です。なぜなら、食べることと姿勢というのは、密接な関係があるからです。

 

例えば、頭が極端に前かがみになっていたら、飲み物にしろ、食べ物にしろ、飲み込みにくくありませんか?あるいは、猫背の姿勢というのは、食べ物を咀嚼しにくいだけでなく、嚥下しにくい傾向にあるため、姿勢が悪いと自ず口腔機能の発達に悪影響が及ぶといえるのです。ですから、口腔機能発達不全症に悩まされているお子さんは、まず食べている時の姿勢から改善してみましょう。

 

 

普段から正しい姿勢を心がける

 

姿勢を正すことで、食べ物を咀嚼しやすくなり、同時に嚥下も正常に行われるようになるため、普段から正しい姿勢を心がけることが大切です。食事の時だけ姿勢を正すのも有効ですが、それでは毎回疲れてしまいますよね。また、普段から正しい姿勢で生活することで、呼吸もしやすくなり、首や肩の筋肉も凝ることがなくなります。成長期のお子さんであれば、全身の発育も良好となるので、姿勢に関しては早い段階から正しておくことが大切です。

 

 

姿勢が悪いと誤嚥もしやすくなる

 

食事をしている時の姿勢が悪いと、食べ物が飲み込みにくいだけでなく、誤嚥(ごえん)のリスクも高まることを知っておいてください。誤嚥とは、食べ物を飲み込む際、食道ではなく、気管へと誤って送り込んでしまうもので、主に高齢者に起こります。もちろん、若い人にも起こるのですが、咳反射などが正常に働けば、気管に入った食べ物は食道へと戻されることとなります。とはいえ、発育期の小さなお子さんも誤嚥には注意すべきといえるでしょう。

 

 

まとめ

 

このように、食べることと姿勢にはかなり密接なつながりがありますので、口腔機能発達不全症のお子さんは、普段から正しい姿勢で生活することをおすすめします。

食べるのが遅い、飲み込めない子供が増えているの?

2019年03月5日

昨今、食事の際に食べるのが遅かったり、上手く飲み込めなかったりするお子さんが増えてきています。上手に食べることは、正常に発育していく上で欠かすことのできないものなので、不安に感じる親御さんも少なくないことかと思います。ここではそんな食べ方や飲み込み方に異常が見られる原因について詳しく解説します。

 

 

口腔機能発達不全症という病気

 

食べ物を上手く咀嚼できない、あるいはスムーズに飲み込むことができないお子さんは、もしかしたら「口腔機能発達不全症」かもしれません。高齢者がかかりやすい「口腔機能低下症」というのは、広く知れ渡っていますが、口腔機能発達不全症については、まだまだ知らない方も多いのではないでしょうか。この病気は、「発達不全」という言葉が入っていることからもわかる通り、発育途上のお子さんがかかるものです。咀嚼する、嚥下する、しゃべるといった口腔機能に異常が認められる病気で、その原因はさまざまです。最近では、この口腔機能発達不全症にかかる子供が急速に増加しているのです。

 

 

食べるのが遅くなる理由

 

口腔機能発達不全症では、食べるのが遅くなるという症状が現れることがあります。これは歯が正常に生えていなかったり、虫歯によって噛み合わせが悪くなっていたりするケースが多々見受けられます。上下の歯が上手く噛み合っていないため、食べ物を噛み砕くのに時間がかかってしまうのです。その結果、食べるのが遅くなるという症状が現れます。また、1回の食事で食べる量や1日に食べる回数などにムラがあると、食事のペースが乱れ、食べるのが遅くなることもあります。

 

 

飲み込みにくくなる理由

 

食事の際に、上手く飲み込めないという症状が認められる場合は、まず「乳児型嚥下(にゅうじがたえんげ)」の残存を疑います。乳児型嚥下とは、ものを飲み込む時に舌が前方へと突出するもので、ミルクを飲んでいる段階であれば正常といえます。けれども、普通の食事をするようになってからも乳児型嚥下が残っていると、上手く飲み込めないという症状へとつながりますので、要注意です。乳児型嚥下の残存は意外に多いものなので、気になる方は一度歯科を受診してみてください。

 

まとめ

 

このように、食べるのが遅い、上手く飲み込めないといった症状が現れている場合は、口腔機能発達不全症の疑いがありますので、小児歯科を受診しましょう。口腔機能発達不全症は、お子さんの発育にも大きく影響する病気なので、早期発見と早期治療が重要となります。

子供の口腔機能発達不全症とは?

2019年03月4日

効率的に咀嚼できなかったり、上手く飲み込めなかったりといった口腔機能の不全というのは、高齢の方に多い傾向があります。歯科医院にもそうした患者さんが数多くいらっしゃいますが、昨今、子供の口腔機能不全症というものも問題視されるようになってきました。そのため、口腔機能発達不全症の診断および管理に関して、保険診療で対応できる部分も出てきています。ここではそんな子供の口腔機能発達不全症について詳しく解説します。

 

 

口腔機能発達不全症の診断項目

 

口腔機能発達不全症では、主に「食べる」と「話す」という機能面を診断します。「食べる」とは咀嚼機能や嚥下機能、食行動の3つから構成されています。「話す」は構音機能ですね。

こういった機能に異常が見られないかを検査し、口腔管理が必要かを判断します。ちなみに診断項目には、睡眠時のいびきや口呼吸、口蓋扁桃の肥大なども含まれています。

 

 

口腔機能低下症との違い

 

口腔機能発達不全症と同じような言葉に、口腔機能低下症というものがあります。どちらも口腔機能に異常が現れることに変わりはないのですが、基本的に前者は子供が対象となるものとお考え下さい。具体的には15歳未満ですね。一方、後者は65歳以上が対象で、ドライマウスや咬合力の低下、舌や口唇の筋力低下などが診断項目に入ります。ですから、この2つはそもそも対象となる年齢が大きく違うということを知っておいてください。

 

 

口腔機能発達不全症の原因と症状

 

子供の口腔機能発達不全症の原因は、患者さんによって大きく異なります。まず、咀嚼機能に異常が認められる場合は、歯の萌出に遅れがあったり、虫歯があったりすることが多いです。また、歯並びに異常があると、上下の歯が上手く噛み合うことがなくなり、咀嚼にも異常をきたします。食べ物を噛む時間が短すぎる場合も、口腔機能発達不全症の原因となり得ます。

 

嚥下機能の異常については、舌突出癖が認められることが多いです。食行動は、食べる量や食べる回数にムラがあると異常が生じやすくなります。構音機能の異常は、口唇の閉鎖不全や口腔習癖、舌小帯の付着異常が原因となりやすいです。

 

まとめ

 

このように、口腔機能発達不全症は子供が対象となる病気ですので、お子さんのお口周りで気になる点が認められたら、まずは歯科を受診しましょう。症状によっては保険診療で治療を受けることが可能です。歯医者は口腔機能の専門家でもありますので、適切な改善法を提示することができます。

飲み方、食べ方で歯列不正を改善することができる?

2019年03月1日

歯並びの異常である歯列不正は、咀嚼や発音、審美性の観点からも改善したい人が多いことかと思います。その解決法として最も確実なのは、矯正治療です。数年に及ぶ歯列矯正を行うことで、歯列不正の多くは改善することができます。けれども、時間と費用がかかるという点では、デメリットも大きいです。そこで気になるのが「飲み方」や「食べ方」を工夫することで、歯列不正を改善することが可能かどうか、という点ですよね。

ここではそんな摂食や嚥下による歯列不正の改善効果について詳しく解説します。

 

 

偏った噛み方は歯列不正の原因となる

 

皆さんは普段、食事をしている時、どちらの歯で噛んでいますか?おそらく、どんなに気を配っている人でも、左右で100%均等に噛めている人は少ないかと思います。これが極端に偏っている場合は、歯列不正の原因にもなるため注意が必要です。上下の歯というのは、本来バランスよく均等に噛みあうようにできていますので、それが左右どちらかに偏ってしまうと、歯や顎にかかる負担もアンバランスとなり、歯並びの悪化を招きます。逆にいうと、普段から左右均等に噛む食べ方を意識することで、歯列不正を改善したり、予防したりすることも可能といえます。

 

異常嚥下癖には要注意

 

赤ちゃんには、飲み物や食べ物を飲み込む時、舌を前方に突き出す「乳児型嚥下(にゅうじがたえんげ)」が認められます。これはミルクを飲んでいる赤ちゃんであれば問題ないのですが、固形物を食べるようになってからは、いろいろな問題が生じるため、成人型の嚥下に移行する必要があります。ですから、離乳や卒乳後もこういった飲み方、食べ方が残っている場合は、嚥下法の改善が求められます。ちなみに、嚥下の方法を正常にすることで、歯列不正の改善にもつながります。なぜなら、異常嚥下癖が残存すると、出っ歯や開咬などの歯列不正を引き起こすことが多いからです。

 

 

よく咀嚼することが大切

 

食事をする際、食べ物をしっかりと咀嚼したあと飲み込むことで、消化がしやすくなり、胃や腸への負担を軽減することができます。同時に、歯や歯周組織、口腔周囲期の筋肉へと正常な刺激が伝わり、噛み合わせの改善や顎骨の成長促進へとつながっていきます。ですから、普段からよく噛んで、歯や顎、筋肉をしっかりと活用した上で、飲み込むことを心がけましょう。

 

まとめ

 

このように、普段から適切な飲み方や食べ方を実践することで、歯列不正を改善することは可能です。同時に、歯や顎の発育を促したり、消化器への負担を減らしたりできるなど、さまざまな利点があるといえます。

鼻疾患があり、いつも口で呼吸している患者さんは、開咬や出っ歯になりやすい?

2019年03月1日

慢性の鼻炎など、常に鼻の炎症に悩まされている人は意外に多いものです。おそらく、アレルギーなども関係しているのでしょう。そういった鼻疾患がある人は、鼻で呼吸がしにくいため、口呼吸になりがちです。口呼吸といえば、ドライマウスの原因となるだけでなく、噛み合わせにも悪影響を及ぼすことがあり、不安に感じている方も多いことでしょう。ここではそんな鼻疾患由来の口呼吸で、開咬や出っ歯が誘発されるのか、という点について詳しく解説します。

 

鼻疾患があると口呼吸になる理由

今現在、慢性鼻炎に悩まされている人ならよくわかるかと思いますが、鼻炎を発症していると、常に鼻水が出ていたり、鼻が詰まったりすることで鼻呼吸が阻害されます。これは風邪にかかった時を想像すると理解しやすいですね。そういった症状が現れると、私たちは自然と口で呼吸するようになるのです。

 

口呼吸による歯並びへの悪影響

正常な呼吸法というのは「鼻呼吸」を差しますが、鼻疾患など原因で鼻が塞がれてしまうと口呼吸へ移行します。口呼吸では、空気が口腔内を経由して肺へと運ばれていくため、口腔内が乾きやすくなります。また、乾いた空気が気道を通過することで、風邪などにかかりやすくなる傾向にあります。さらに、歯列への適切な圧力がかからなくなるため、開咬や出っ歯といった不正咬合の原因ともなるのです。そう考えると、口呼吸にはデメリットばかりが目立つこととなります。

 

 

鼻疾患を治すことが大切

鼻疾患が良くならない以上、口呼吸も改善されることはありません。鼻が詰まっていたり、鼻に炎症が起こっていたりする状況では、無理に鼻呼吸をすることも難しいからです。ですから、口呼吸によって開咬や出っ歯になるのが怖いという方は、まず鼻疾患をしっかりと治療することが大切です。根本的な原因となっている鼻疾患を放置したまま、口呼吸から鼻呼吸に戻そうとしても、上手くいかないことがほとんどです。また、鼻疾患による口呼吸の誘発というのは、あくまで副次的な症状でしかなく、それ以外にも全身に悪影響を及ぼす主症状が存在しているため、鼻疾患をしっかり治すことは全身の健康にも重要といえます。

まとめ

このように、鼻疾患があると、症状によっては口呼吸の誘発へとつながるため、できるだけ早い段階で治療する必要があります。口呼吸は開咬や出っ歯などの不正咬合だけでなく、ウイルスによる感染症にもかかりやすくなるので、あまりにもデメリットが大きいといえます。

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当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんな事でも構いませんので、私達にお話しして頂けたらと思います。
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