百害あって一利なし。歯科医の立場からタバコの影響を考える

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百害あって一利なし。歯科医の立場からタバコの影響を考える

2018年06月7日

喫煙習慣が与える健康への害はよく知られていますが、口腔内にも影響が及ぶことをご存知でしょうか。せいぜいヤニが付く程度、と思うかもしれませんが、タバコは口腔内にも悪影響を与えるのです。今回は喫煙習慣が口腔内にどのような悪影響を与えるのかをお話します。

 

 

 喫煙が与える口腔内への影響

 

タバコの中でも煙には有害物質が非常にたくさん含まれており、その数は約4000種類の化学物質、200種類の有害物質そして37種類の発がん性物質が含まれていると言われています。こんな悪害だらけの喫煙習慣が口腔内に与える主な影響は次のとおりです。

 

・歯周病にかかりやすくなる

・歯周病の発見を遅らせる

・口臭の原因になる

・妊婦における早産および低体重児出産リスクが高くなる               

・歯肉ガンや舌ガンなど口腔内のガンリスクが高くなる

・抜歯などの外科処置の際に血が止まりにくくなる

 

このように、タバコを吸うことで非常にたくさんのリスクを背負うことになってしまいます。体の健康だけでなく、お口の健康にも多くの悪影響を与えることがおわかりいただけると思います。

 

 

 歯周病との関連性が深い

 

歯を失う二大原因のひとつ、歯周病は喫煙と非常に深い関わりがあります。

喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病になりやすく、治りにくいという特徴も持ち合わせていますが、なぜタバコを吸うと歯周病のリスクが高まるのでしょうか。その理由として、次のことが挙げられます。

 

・タバコを吸うと歯ぐきの血行が悪くなるため、歯ぐきに酸素や栄養が行き届かない

・タバコに含まれる有害物質の影響で抵抗力が弱まり、白血球の働きが半減するため歯周病菌が増殖する

・タバコを吸うと唾液分泌が抑えられるため、細菌が繁殖しやすくプラークや歯石も付きやすくなる

タバコに含まれる一酸化炭素は歯ぐきの血流の流れを悪くし、ニコチンは血管を収縮させてしまうため歯ぐきに十分な酸素や栄養分が行き届かなくなります。このため免疫力が低下し、細菌が増殖しやすくなることから歯周病のリスクが高まってしまうのです。

 

 

 受動喫煙による被害が心配される

 

ご自身がタバコを吸わなくても、家族や周りの人が喫煙することでその煙を吸い込んでしまうことを「受動喫煙」言います。タバコの有害物質はこの副流煙に多く含まれているため、タバコを吸わない人が様々な害を受けてしまうことがあります。

例えば両親ともに喫煙者の場合、その子供が受動喫煙の影響を受けてお口の中や体の健康に影響を受けてしまう可能性が非常に高くなります。

ご自身だけでなく周りにも悪影響を与える喫煙習慣は、まさに百害あって一利なしと言えるでしょう。

 

 

 お口と体の健康のためにもぜひ禁煙を

喫煙者にとっては耳が痛いお話だったでしょう。タバコは体の健康そしてお口の中の健康にとって悪害でしかありません。今からでも遅くないので、後悔しないためにも、是非禁煙に取り組んでいただきたいと思います。

 

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